2016年5月23日月曜日

029 2016年5月20日配信「海苔塩 と 壊さないのが一番」


メニュー

天王寺アップルクラブ Podcastで紹介した記事へのリンクとタイムライン一覧










ミューオン透視で巨大ピラミッドの謎に迫る
今やちょっとの穴開け(破壊)も許されないエジプト考古学界隈において、
最新技術を活用してその謎に迫っていこうとするアプローチが注目を浴びています。

ニュース記事とは離れますが
配信で話題にしたのは以下。

ブログの公開が遅れてしまい、再放送も終わってしまったようですが
こちらの番組でした
シリーズ古代遺跡透視プロローグ 大ピラミッド 永遠の謎に挑む|NHKスペシャル


実はこのプロジェクトが立ち上がった頃からオフレコで話は聞いていたので
ようやく世に出てしゃべれるようになったといったところです。



NHKオンデマンドならいつでも見られます(有料ですが)
NHKスペシャル シリーズ古代遺跡透視 「プロローグ 大ピラミッド 永遠の謎に挑む」|NHKオンデマンド


見られない方のためにざっと詳細をまとめますと

番組では3つのアプローチで「ピラミッドの謎」に挑む様子をまとめることに
現存する最大のピラミッド。
4,500年前に作られたと言われるクフ王のピラミッド(大ピラミッド)は
その大きさゆえに、これまでデータが取れずにいました。

現在把握している最大級の石は60トン。場所は50mの高さ。どうやって運んだのかは未だ謎のまま。
ベルリンのエジプト博物館に収蔵されている、ウェストカー・パピルスには「クフ王は知恵の神トト神の聖なる秘密の部屋を探し求めた 自らのピラミッドに同じ物を作るために」と記載されているが、この「秘密の部屋」がピラミッド内部に隠された「魔法の部屋」であると記述されていますが、謎のままであり、
また、別の解読済みの文献(パピルス)からはこの大事業は20年で完成したことが既にわかっていますが
大ピラミッド内部の90%以上がこれもまた謎のままなのです。


今回、カイロの大学とフランスのNPO団体HIPの呼びかけに世界の研究グループが協力を名乗り出たもので、プロジェクト名「Scan Pyramids」と呼ばれ、
2015年10月にエジプト考古庁が発表会を開きました。(この話題は当時私のfacebookでも触れました)
  1. 赤外線調査:カナダ
    • 赤外線で微量な温度差を感知して内部構造の解析に役立てる
  2. ドローンを使ったレーザー解析:フランス
    • ドローン使って正確な3D計測を試みる(2009年頃、日本の調査チームがサッカラの階段ピラミッドをロッククライマーに計測器を担いて降りてきてもらった研究があった。当時阪大の金谷先生と番組にも登場した河江氏もプロジェクトに参加していたと記憶しています)
  3. 名古屋大学とKEK(高エネルギー加速器研究機構)にミューオンラジオグラフィーよるそれぞれの透視法 NHK,フランス:日本・フランス
    • ミューオン撮影フィルムを用いた静止画像:名古屋大学(40日照射後解析)
    • 最新半導体センサーを用いた録画:KEK(リアルタイムで見られる)



各計測は途中で、今後「シリーズ古代遺跡透視」としてNHKが番組化していきます。
また、ピラミッドとその周囲にあるピラミッドタウンの研究をする日本人の一人である河江氏は「このプロジェクトによって、ピラミッドの構造だけでなく、建築過程も明らかになっていくことを期待している」と述べていました。


様々に論議されるピラミッドの建造方法
ピラミッドの建造方法はしばしば論議の的となります。
それこそ、考古学者だけではなく現代建築家も参加してくるので話はややこしいようです、しかも一度も大ピラミッドを見たことのない者が論じているとか...(笑)
その一つ一つに、著書 ピラミッド・タウンを発掘する の中でその矛盾(間違い)について触れられています。
以下、河江氏の著書などからの抜粋。

  • 多種多様な傾斜路説
    • 直線傾斜路(たくさんの石が余分に必要)
    • 螺旋傾斜路(稜線が真っ直ぐにならない)
    • ジグザグ傾斜路
  • 釣り合い重り(この時代より少なくとも1000年先の未来に登場する)

「どれも石を全部敷き詰める構法だが、違うのではないか?」と河江氏は考えているそうです。


河江氏にサインいただいちゃいました('-'*)



この本はかなり本格的で、一般向けなのです。ですが、一般向けなのに曖昧な甘い表現がなく、また全く手を抜いたところがないので
私は引用文献と図がふんだんで「論文」だと思って読んでいます。
みなさんも、興味が湧いたらぜひ、どうぞ。


ピラミッド・タウンを発掘する


ミューオン
これまで、福島原子力発電所の原子炉内部のメルトダウンを可視化したり、火山調査にでも活躍しています。
ミューオンはもともと宇宙から無数に降り注いでくる高エネルギー物質である宇宙線が、大気衝突によりミューオンが発生します。
ミューオンなど素粒子は人の体などほとんどのものをすり抜けますが、コンクリートや岩盤、金属など密度の高いものを通り抜ける時その数が減ります。
今回のミューオン透視法は、その飛来方向・照射角度・量を隈なく計測し、映像化する試みです。


余談ですが、
ミューオンが崩壊して 1.電子 と 2.ミューニュートリノ と 3.電子ニュートリノ になります。(大気ニュートリノ)
昨年ノーベル物理学賞を受賞された梶田先生の研究「ニュートリノ振動」のニュートリノの前段階の素粒子ということになります。
「"振動"とは震えること」受け捉えられがちですが、そうではなく、
タウニュートリノ、ミューニュートリノ、電子ニュートリノ この3者間で入れ替わることを指しています。
小柴先生は大気ニュートリノではなく、宇宙ニュートリノ(超新星爆発SN1987A)の検出によって、2002年にノーベル物理学賞を受賞されています。
と、話がずれてきましたのでこの話はまた今度。



社会科学と自然科学
配信で述べた疑問点は以下
・当時ユカタン半島で見えていた星空を使用したとの説明はあったが、どういったアステリズム(星図:星配列)を用いたのか?
・古代の市民生活レベルで星の暦をどれほど必要としていたのか?


《社会科学:人類的》古代の国家(統治)としてのポイント
《自然科学:地球的》歳差運動、アステリズム(星を結ぶ星図)


歳差運動:26,000年で1周するコマなどの回転軸がゆっくり方向を変えていく運動(語弊はありますが、北極星=日周運動で動かない星 が時期とともに変わっていくというものです)





現代のアステリズム(星図)の原型はメソポタミア文明の頃と言われています
年代ははっきりしませんが、ザックリB.C.5000年以上前から?
シュメール人はB.C.9000年頃から存在していたと言われますが 証明するものはありませんし、確定していないと思います。
余談ですが 北半球では神話などから派生した星図が多いのですが、南半球では「六分儀」など特色がわかってきます。理由はヨーロッパ大航海時代(15〜17世紀)以降に生まれたものだからです。


おそらく、《星を観るという行為》が各地で始まったのは農耕が始まった頃からであったと考えられます。
種をまく時期、収穫する時期、仕事生活をする為に太陽と星の位置を見て判断していたのだと思います。

配信でも触れた通り、物の本によると古代エジプトでも B.C.8000年頃から農耕が始まったようですが、ナイル川の氾濫を知る手掛かりは「太陽とシリウス」だったようです。

その後、 B.C.30年頃までには「地動説:太陽の周りを地球が回っている」ことを理解しており、デンデラのハトホル神殿(クレオパトラ7世と息子カエサリオンが神殿外壁のレリーフとして刻まれている)には、「デンデラ黄道帯」と呼ばれる、黄道12星座の天井レリーフがその証拠です。
現在、本物はルーブル美術館に収蔵されて、エジプトの神殿にはレプリカが填め込まれています。


デンデラの黄道帯 | ルーヴル美術館 | パリ



農耕として必要な天文から得る情報と
権力者側として必要した天文から得られる情報は少し違うと思います。




日本では
間違いなく確立していたのは平安時代だったようです。
陰陽師は今で言う技官で(当時宮中の政務と執り行う中務省に属していた)

映画漫画の影響からか、占術師のイメージしかないですが、実は暦を作り、また出来事を記録するのが主な仕事であったようで、その特異な出来事(客星と呼んだ)に意味を持たせる(変わったことが起きるということは何か意味があるはずだ)という意味合いで占術による解釈をつけたもののように解釈しています。

私には占術師というより、天文観測者として見ています。捉え方は人それぞれですが。

鎌倉時代、藤原定家によって書かれた日記「明月記」は基本的、定家の身辺について本人が書いたもので、安倍晴明から数えて8代目の孫にあたる泰俊朝臣とのやり取りが出てきます。立場上知ることのできた平安時代の「天文密奏(てんもんみっそう)」の内容も出てきます。

天文密奏とは特異な天文現象を観測した場合、その記録を内密に君主に申し述べることです。(文章となります)

天文密奏に書かれていた以下の天文現象(超新星爆発)は以下。
  • 1006年 おおかみ座
  • 1054年 おうし座
  • 1181年 カシオペヤ座

動乱のない時代にしか、学問は進まなかったようですね。
他の時代の記載は抜け落ちているようです。

時の権力者(今上天皇)しかご覧になれなかったものを、藤原定家は後の時代と言えどみることができた上に、朝臣との文でのやり取りの際は、もらった手紙を切り貼りして自分の文章を完成させたようです。

「『これが元祖のコピペではないか?』という意見がありますが、私はコピーではなくただのペーストだと思ってるんですよねぇー」とは、2015年12月この話題を伺ったのは「平安の陰陽師が見た宇宙線加速源」小山勝二京都大学名誉教授の第14回坂田・早川記念レクチャーでした。(この情報は既にこのブログでも登場しています)

かに星雲(M1)となった1054年の超新星爆発と同様に明月記に記録されていますが、これらの超新星の詳しい記録は日本と中国と簡単なアラビア語の文献しかなく、客観的に見て学術的に追跡可能な記録として記された最初の文献のようです。(現在でもそんなことはないはず!と欧米の研究者が必死に文献を探すが見つかっていないとの話も...)


小山先生が明月記から得られる天文密奏の情報をもとにX線で観測していらっしゃる話も既にこのブログで過去に登場しています。


第14回坂田・早川記念レクチャー「平安の陰陽師が見た宇宙線加速源」
017 2016年2月26日配信「聴取率調査 と コールサック



evernote × Googledrive
ブラウザーでこのサインが出たら試せませす


試してみました
Evernoteからのリンクでアカウントを選択します


最初の1度だけ認証を受けます





おなじみの三角(Googledrive)マークからアクセスできます


ただし、MacOS版のEvernote(アプリ)を使い慣れた者からすると
このWeb版というのは未だ機能にかけるところがあって使いにくいのです。
pdfのプレビューが表示されない、webサービスそのものに関わっている部分もあるのでevernote単体の問題ではないことはわかっているのですが、
はやり、実際の管理はMacOSやWindowsなどのPCアプリケーションに任せることになると思います。
ですが、一旦ローカルにダウンロードすることなく、クラウド間での連携が進むのはよいことだと思います。セキュリティーと表裏一体ですが...




TAC東京副支部長の著書
こちらのです
小学生からはじめるわくわくプログラミング2






スクラッチって、今NHKでも番組になるほどなんですねー


スクラッチをはじめよう! | why!?プログラミング | NHK for School




Scratch(スクラッチ)は日本語対応したプログラム言語です。
しかも、スクリプトを文字として入力していくのではなく、スクリプトのブロックを並べていく感覚です。

「どうしたいか」を条件によって順位づけて処理する(変える)という訓練はプログラミングだけでなく、小さいうちから身に付けると生活習慣そのものに役立つかもしれませんね。



こちらのブログはTAC Podcastに連動しています
よかったら、お聞きくださいね☆

天王寺アップルクラブ Podcast 週1回を目標に配信中です。
このブログは収録に納まり切れなかった話題、楽屋話などを中心にメモ書きしています。






Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...