2016年9月30日金曜日

048 2016年9月30日配信「サイゼリヤ と キラキラ」


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46回配信はAppleの話題だけ...
というのが、先週のクイズの答えでした。
(配信後必ずすぐにきいていただけるというものでもないので1週間くらい寝かせるつもりだったんですけどね,,, お聞きの通りの顛末です)

ちなみに、配信に載らなかったニュースは

  1. なつかしの「キューハチ」ことPC-9801とPC-100、重要科学技術史資料に登録 - CNET Japan
  2. 彗星探査機「フィラエ」ついに発見 探査終了直前に 「長く苦しい探索」の末 - ITmedia ニュース


1. の話題については、配信後記で既に触れました

2. の話題についてその後進展がありました

ロゼッタはフィラエの側に降下するミッションをもってチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星観測の任から解かれるということです。(9月29日降下開始30日着陸予定。おそらくGMT+2)

今回、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星ミッションに関わる全てが古代エジプト由来の名前である点も見逃せませんでした。

ロゼッタ(探査機:親機)の目的到達点は「ディール・エル=メディナ」と名付けられた穴の傍だそうです。 これは王家の谷に隣接する、当時墓職人が暮らした村の名だと古代エジプトファンならピンと来ます。

そして、最終到達点の名は「マアト」。
頭上にダチョウの羽を載せた姿で現される女神で、死者の書(第 125 章)にでてくる有名なシーンで天秤の片方に死者の心臓、もう片方にはマアトの羽を置き、吊り合わなければ心臓を食べられてしまう(蘇る為に最も重要な臓器とされた)という。

ロゼッタは降下中は搭載カメラシステム「オシリス」で狙った場所の撮影と地球へのデータ送信をするそうです。
オシリスは古代エジプト重要九神の一柱で 現王神(ホルス)の父で古代エジプトの国を作ったとされる神で(実際の古代エジプト創世記はもっと複雑ですがここでは割愛)冥界の王として壁画や立体像などではミイラの姿で表されています。

フィラエ(先に任務で降り立ったランダー)のちかくにロゼッタを下ろすという一般の人にも「一人でなくてよかったね」という感動物語になりました。(本当は狙った場所に落とす技術の検証で、よくある話ですけれども)


死者の書第 125 章「心臓を量るの図」 自宅蔵書の額装されたパピルス(カイロ大学の美術教授制作品)
右手玉座に座るのはオシリス神、アヌビス神とトト神が儀式を遂行する

左の天秤に心臓の入ったカノポス壷。右側にマアト女神の羽根。
ライオンのたてがみと上半身、下半身がカバでワニの顔を持つアメミト。
有罪確定の心臓(この絵ではカノポス壷に入っているが、心臓の絵のものもあり)を食べようと狙っている

「死者の書」とは、ピラミッド・テキストから派生した、死者が冥界でのくらし、ミイラを守る呪文をパピルスや木片に記し納棺されたもので、時代を重ねるごとに長くなってきた。現存するもので最長なのは大英博物館に収蔵されている「グリーンフィールド・パピルス」2014年頃、日本でも特別展で公開され、これを発端に「メジェド様」ブームが一般的に拡がりました。



参考
Rosetta’s descent towards region of active pits / Rosetta / Space Science / Our Activities / ESA

Like the archaeological artefacts found inside the Egyptian pit that tell historians about life in that town, the comet’s pit contains clues to the geological history of the region.

Rosetta’s last week at the comet "Rosetta’s descent towards region of active pits" より
なるほど、そういう理由だったのね(最後に知る)


最後の仕事をESA経由の動画中継で私達も確認できます
start 9月30日 16:50 JST

Rosetta Grand Finale http://livestream.com/ESA/rosettagrandfinale




 

さて、札幌
Apple User Group Meeting in Sapporoのお知らせ 

Twitterで投稿されていました。
facebookには、運営の苦労を伺わせる内容が書かれていますね。

お疲れ様でした。



世界最古の精緻な天文図を持つ「キトラ古墳」

四神。つまり方角を守る聖獣です。




ちょうど、「キトラ天文図」にあわせて関連yotubeを配置してみましたが、どの環境でもうまく表示わからないので改めて、画像で案内しますと 以下になります。

キトラ天文図:産経新聞公式youtube 『キトラ古墳「四神の館」事前公開』より32秒あたりの映像
キトラは700年頃、高松塚も日本最大の都だったとされる藤原京の時期につくられたと推定されており、どちらの方が先か後か判明したという情報を私は持っていません。



キトラ天文図が世界最古精緻なデータである理由
独自に模写・簡略図化した高松塚古墳天文図*



独自に模写・簡略図化したキトラ古墳天文図*
実物では3つの特別な星だけが9mmで描かれ、他は6mmで描かれている
全体の大きさは約60 cm
赤と黄色の交わる点が春分点秋分点




奈良県立橿原考古学研究所の画像データはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを提供しておらず、利用できませんので模写・簡略図化してみました



精緻(データ的に正しく精密)な天文図を残すには観測測量技術が必要ですが、これだけでキトラが後の時代のものとは言えないと思います。 
高松塚の天文図は敢えてデザインとして取り入れたのかもしれないからです。


さて、このキトラ天文図。 
古代中国の星の結び=アステリズムを「星官(せいかん)」と呼びましたが、並んだだけでは最古とは呼ばれなかったかもしれません。
上図に4色で示したそれぞれの円が天体の通りを理解していた根拠とされています。


キトラ古墳天井に配した天文図の4つの円の意味がわかる図
黄道は足元にもつながっているが割愛した


  1. 内規:その土地で一年中見られる空の境界
  2. 外規:その土地から見える空の境界線
  3. 天の赤道:地球の赤道を天球に示した線。赤道をゼロ度とし、北半球南半球にそれぞれ等倍ずつ1〜90度まで赤緯を示す。
  4. 黄道:天空での太陽の通り道。 天の赤道に対し約23度26分傾いている空の線。(黄道十二星座,最近では十三星座とする)。 むかしは「おうどう」って言ったのになぁ、今では「こうどう」が正しい読み方とされている。 
  5. 白道:天空での月の通り道。 二十八宿は、月の通り道にかかる星官。 また、距星(二十八宿で起点となる明るい星)は精密に観測され書物に座標を数値として書物に残しており、開元占経には既にその記録が残されていた。


すると次の興味は、
この天文図がみられる年代と場所はどこなのか? ということになるわけですが

これについては
2014年から15年にかけて文化庁と国立天文台の共同研究により数年前に調査されたことがありました。


試された方法と解釈は以下

  • 歳差運動のデータから割り出す
  • 開元占経に記された二十八宿の距星の観測データ(去極度と宿度)から割り出す
  • 外規から緯度を割り出す(手がかりとしたのは老人星=カノープス)
  • 緯度の割り出しは天の赤道と内規の比で計算
  • 暦の作られた時に星図もつくられたはず
  • 中国では689年のカレンダー「元嘉暦」が見つかっている
  • 日本書紀で最初にでてくる暦に関する記述は602年暦本を献上したという記述
  • 以降、628年には最古の日食の記録が残されている


ピンポイントどれにも当てはまる天文図はなく
年代はBC80〜AD800年、北緯38〜34度 の情報がそれぞれ精緻であろうということに。
開きがあるのは、
一点の年代のものではなく、観測の集積でないか? との結論が導き出された。



ここまで書き上げて 収録参考資料にもう一度目を通したら以下の様な記述をみつけました。

▷キトラ古墳 7世紀末8世紀初め(676〜794?)
 四神、十二支、日月、天文図
▷高松塚古墳 8世紀初め(706〜719?)
 四神、十二支、星宿図、男女群像  キトラよりやや新しい様相
天文図、星宿図も実用図ではなく、古墳装飾画
墓室内装飾の主は四神と日月星宿
 
 文化庁の資料では高松塚の方がやや後の時代という認識のようだということを最後に付け加えておきます。


また、キトラ天文図のあと、精緻と呼ばれるアジアの天文図は
 蘇州天文図(1247年中国)や 天象列次分野之図(1395年朝鮮半島)の登場を待たねばならないようです。



参考
歩天歌-貴重資料-NAOJ Library(国立天文台図書室)





早めの忘年会、参加申し込みはお早めに

あと8席のようです。
9月29日 20:20現在の状況


こちらからも申し込めます▷ TAC Podcast 早めの忘年会 2016



汝、パセリと侮ることなかれ
お友達が鹿児島でパセリを作っています。

私もなかなか常在的にスーパーで束になったパセリを購入することはなく、
春先に菜の花とヤリイカのパスタを作る時、これでもか! というくらいみじん切りにしたパセリを使うくらいで、他の使いみちは思いつきませんでした。

こちらの商品がとても人気だそうで、全国発送されています。

かごしまパセリのディップ



 
「ジェノベーゼ風パスタにして食べると美味しい」と 料理男子でもある 公認盗撮師 さんは言ってました。

それから
チキンの皮目をパリパリにソテーして、ソースにしてかけたりするそうです。

この3枚の写真(もちろん公認さんの手料理)もお借りしました(=゚ω゚)ノ

しっかりとした塩分で、味付けもバッチリです。

パスタをゆでて絡めるだけと簡単です。
ぜひ1つどうぞ。




このディップは
こちらから▽ web 通販可能です
マルタカ菜園 – 南国かごしまから美味しい野菜をお届けします




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